正月休みだけでは攻略できなかった積読の山。その解消の第一歩として最初に選んだのが、「新書大賞2024」第1位にも輝いた名著「言語の本質-ことばはどう生まれ、進化したか」であります。
本書は人間の言語獲得能力の解明の取り組みについて書いた本ですが、特筆すべきは最新AIへの鋭い言及であります。AIが意味を理解していない「記号接地問題」と、その突破口としての「アブダクション推論」。「難しんじゃないか」と心配になった方は、まず著者である今井むつみ先生によるスライド「アブダクション推論と記号接地について」を眺めるのが吉。概念の全体像が驚くほどスッキリ理解できるのであります。
なぜAIは平気で嘘をつき、膨大な電力を消費するのか? その課題に対する構造的な答えが本書には記されているように思いました。では今どのような取り組みがされているのか?さらに一歩進んだ研究として「記号創発問題」という分野が活発化しているようで、昨年発行された「記号創発システム論ー来るべきAI共生社会の「意味」理解にむけて」を次に読んでみようかと思いました。また積読が増えてしまいますね・・・
「言語学は難しそう」と敬遠するのはもったいない。AIの次なる進化の方向性を模索するエンジニアにとって、これほど「分かりやすく、かつ刺さる」一冊は他にないかと。ぜひ手に取ってみてください。
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