新型コロナのため外出自粛が続いております。こういうときこそ読書でしょうか。まず手にとってみたのがお正月に読みきれなかった「荒廃する世界のなかで(これからの「社会民主主義」を語ろう)」であります。まずは本書の中で引用されていた先人たちの言葉をいくつか。
金銭的な利害から生まれる関係や感情だけでまとまっている社会など、考えるだけで心底胸糞が悪くなる。− ジョン・スチュアート・ミル −
成員の圧倒的多数が貧しく惨めであるような社会が、繁栄し幸福であるなどと言えないのは確かだ。− アダム・スミス −
グローバル化し国と国との間の不平等は目立たなくなってきていますが、国の内部での格差は増加しているおり、この格差により「人心の荒廃」が生み出され、「世の中、どこかおかしい」ということを多くの人が感じているのではないでしょうか。ここでまた先人たちの言葉をいくつか。
自分はさて措いて他人に深く同情し、利己心はぐっと抑えて親切心を実行に移すことこそ、人間本性の全き実現である。− アダム・スミス −
我が人生の目標は、こうした大多数の人々の生活を、もっと楽しいものにすることです。その過程で、少数の裕福な人々の楽しさが減ることになっても、わたしは意に介しません。− ジョゼフ・チェンバレン −
国民大衆という大規模社会層の利益を守っていこう、というのが社会民主主義であります。「金持ちも、貧乏人も、同じ不幸にあう。だから、「戦争」は、平等なのだ。」と誰かが言っていました。格差が減らなければお互いを信用する社会は訪れません。新型コロナの拡大、ある種の戦争状態であります。アフターコロナ、個々の生き方、社会のあり方を考え直すよい機会かもしれません。
ぜひ本書を手にとってみてください。
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